PROPOSAL / 段階的構築によるコスト最適化

競走馬輸送 業務システムを
「フェーズで分けて」確実に立ち上げるご提案

給与管理システムと受発注・売上・請求管理システムについて、「いま絶対に必要な機能」と「後のフェーズに回せる機能」を整理しました。機能を“削る”のではなく“やる順番を決める”ことで、初期コストを抑えながら現場運用を確実に回します。

対象システム給与管理 / 受発注・売上・請求管理
ご提案日2026年5月22日
ご提案者株式会社ピースフラットシステム 片川 良平
APPROACH
本提案の趣旨 — 「削る」のではなく「順番を決める」
今回の2システムは、配車ボード・月次締め・給与計算・CSV取込・複数マスタ連携など、業務システムとして“重い部分”を多く含む準基幹システムです。一度に全部を作り切るのではなく、フェーズに分けることで初期投資を圧縮しつつ、立ち上げリスクを下げます。

Phase 1 | まず現場を回す

CSV取込・売上自動生成・請求・月次締めなど、「これが無いとExcelに戻る」中核機能をPhase 1に集約。最短で日々の運用に乗せます。

Phase 2 | 高度化する

配車ボードのフルUI・残業精算・帳票拡充など、運用が安定してから磨き込むべき機能。実運用の声を反映して作れます。

Phase 3 | 自動化・分析

年次分析帳票・輸送履歴活用・受発注→給与の自動連携など、データが溜まってこそ価値が出る領域を最後に。

重要:「Phase 2 / Phase 3 に回す」=機能を諦めることではありません。立ち上げ時の支払いを軽くしつつ、運用しながら本当に必要な仕様で作り込む——という進め方です。
WHERE THE COST IS
どこが「重い部分」か — 構築負荷マップ
コスト調整を考えるうえで、まず「どの機能が重いか」を共有します。重い機能ほど、Phase分割による初期コスト圧縮の効果が大きくなります。

受発注・売上・請求管理システム

構築負荷の内訳イメージ
配車ボード(車両×日付マトリクス)負荷:高
売上〜請求〜入金消込負荷:中〜高
分析・レポート(13帳票)負荷:中〜高
月次締めロック負荷:中
マスタ・受注・配車計画負荷:低〜中

給与管理システム

構築負荷の内訳イメージ
未精算残業計算(D4)負荷:高
krewData 横断集計・月次給与集計負荷:高
帳票・TKC入力支援負荷:中〜高
フェリーロード精算(D5)負荷:中
CSV取込・手当自動計算負荷:低〜中
MUST & ADJUSTABLE
機能の取捨 — マスト機能と調整可能な機能
システムごとに「これが無いと成り立たないマスト機能」と「フェーズ移動・簡略化でコストを調整できる機能」を整理しました。圧縮率は各システムの構築費を100とした場合の概算です。
マスト機能 — ここを削ると「Excelに戻った方が早い」になる
T1

受注管理

すべての業務の起点。配車・売上・請求がここから連鎖する。

T2

配車計画

車両・ドライバー・積載馬の配置。日々の業務の中核。

T3

売上の自動生成

配車完了から売上を自動作成。手入力排除という今回のDX価値の本命。

T5

請求書発行

売上回収に直結。月次の請求業務が止まると運用不可。

T4

入金管理

入金記録と消込。経理運用に必須。

T6

月次締め

データ確定とロック。基幹システムとして外せない要件。

M1-M10

マスタ管理

馬・施設・得意先・運賃など。システム成立の前提条件。

基本

配車ボード(簡易版)

ホワイトボード代替の最低限。一覧/簡易カレンダーで運用は開始できる。

調整可能な機能 — フェーズ移動・簡略化でコストを圧縮できる
機能調整の考え方移行先概算圧縮率
配車ボード(フルUI)カスタムUI/日付マトリクス/色制御 最も重い機能。Phase 1は一覧ビュー+簡易カレンダーで運用開始し、ホワイトボード完全再現は運用が固まってから作り込む。 Phase 2 10〜25%
分析・レポート(年次帳票)年次6種・売上ランキング等 Phase 1は請求書・売掛一覧・月次売上の最低限のみ。年次帳票はデータが1年分溜まってからで十分。 Phase 3 5〜14%
ラフ予定の書き込み機能週単位の予定枠・メモ運用 本配車とは別概念で、UIが重くなりやすい。Phase 1は備考メモ運用で代替可能。 Phase 2 4〜9%
荷台積載位置UI7ポジションの視覚レイアウト 見た目の割に実装が重い。Phase 1は位置をドロップダウン/文字列で管理し、図解UIは後追い。 Phase 2 2〜5%
馬の輸送履歴表示過去実績・前回注意事項の参照 検索UI+関連データ表示が必要。データが蓄積してから価値が出るためPhase 3向き。 Phase 3 2〜4%
入金消込の自動判定一致/不一致/一部入金の自動判定 Phase 1は完全一致のみ対応。相殺・調整を含む複雑判定はPhase 2で精緻化。 Phase 2 2〜4%
マスト機能 — 「CSV取込 → 自動計算 → 月次集計」がこのシステムの価値そのもの
M1

従業員マスタ

4区分の従業員情報・報酬体系。全機能の基盤。

D3

勤怠CSV取込

役員・事務員・時給制の勤怠。手入力地獄を避ける根幹。

D1

乗務日報CSV取込

デジタコCSVの取込。ドライバー給与の根幹。

D2

運行データ入力

距離・フェリー・宿泊。手当計算に必須の入力。

D6

月次給与集計

全要素を集約する給与システムの中核。

支援

TKC入力支援

TKC PX4への転記支援。現場工数削減の本命。

出力

基本帳票出力

月次給与一覧など最低限の帳票。無いと実運用不可。

集計

krewData 集計

複数アプリ横断の集計。手計算への逆戻りを防ぐ。

調整可能な機能 — フェーズ移動・簡略化でコストを圧縮できる
機能調整の考え方移行先概算圧縮率
未精算残業計算(D4)固定残業との差額・深夜・休日 法定計算・例外が多い危険領域。Phase 1は「固定残業込みの簡易集計」で運用し、実残業との差額精算はPhase 2で本実装。 Phase 2 15〜25%
帳票の作り込み複数フォーマット・Excel出力 帳票は要望が増殖しやすい。Phase 1はPDF1種+月次給与一覧に絞り、追加は実運用の必要に応じてPhase 2で。 Phase 2 6〜12%
フェリーロード精算(D5)ナンバー突合による福利厚生還元 本来の給与計算業務ではない福利厚生機能。CSV突合の例外も出やすく、後フェーズに回しやすい。 Phase 3 6〜14%
TKC入力支援のコピーUI項目別コピー・社員ナビ Phase 1は社員別の一覧表示のみ(必要ならCSV出力)。ワンクリックコピーUIはPhase 2で追加。 Phase 2 3〜9%
リアルタイム計算UI入力しながら手当額を即時反映 Phase 1は保存時に再計算する方式で十分。入力中の即時プレビューはPhase 2でUX向上として追加。 Phase 2 3〜6%
逆に削ってはいけないのは:CSV取込・売上自動生成・請求・月次締め。ここを外すと「システム化したのに手作業が残る」状態になり、投資効果が大きく下がります。
ROADMAP
フェーズ別ロードマップ
2システムを並走させながら、3フェーズで構築します。Phase 1で現場運用を立ち上げ、運用しながらPhase 2・3を積み上げる流れです。※期間は目安です。
Month 1
Month 2
Month 3
Month 4
Month 5
Month 6
Month 7
Month 8
受発注・売上・請求管理システム
Phase 1現場運用の立ち上げ
受注・配車・売上・請求・入金・月次締め・マスタ
Phase 2高度化
配車ボード(フルUI)・ラフ予定・荷台UI・消込高度化
Phase 3自動化・分析
輸送履歴活用・年次分析帳票・受発注→給与連携
給与管理システム
Phase 1現場運用の立ち上げ
マスタ・CSV取込・運行データ・月次給与集計・TKC支援
Phase 2高度化
未精算残業精算・帳票拡充・リアルタイム計算UI
Phase 3自動化・分析
フェリーロード精算(福利厚生還元)
Phase 1 | 現場運用の立ち上げ
Phase 2 | 高度化
Phase 3 | 自動化・分析
PHASE 1

現場運用を回す

目標:手作業をやめ、日々の業務をシステムに乗せる
  • 受注・配車計画・売上自動生成
  • 請求書発行・入金管理・月次締め
  • 配車ボード(一覧/簡易カレンダー)
  • 勤怠・日報CSV取込・運行データ入力
  • 月次給与集計・TKC入力支援(一覧)
PHASE 2

高度化する

目標:運用の声を反映し、使い勝手と精度を上げる
  • 配車ボード フルUI・ラフ予定機能
  • 荷台積載位置UI・入金消込の高度化
  • 未精算残業精算(差額計算)
  • 帳票の拡充・リアルタイム計算UI
  • TKC入力支援のコピーUI
PHASE 3

自動化・分析

目標:蓄積データを活かし、横断連携で省力化する
  • 馬の輸送履歴活用
  • 年次分析帳票・売上ランキング等
  • フェリーロード精算(福利厚生)
  • 受発注→給与の運行データ自動連携
  • マスタ共通化の最終整備
COST SIMULATOR
コスト調整シミュレーション
各システムの構築費を100とした場合、調整可能な機能をPhase 2・3へ回すとPhase 1の初期コストがどれだけ圧縮できるかを確認できます。チェックを入れた機能が「Phase 1から外す」対象です。
受発注・売上・請求管理
給与管理
配車ボード(フルUI)→ Phase 2
Phase 1は一覧/簡易カレンダーで運用開始
-17%圧縮率
分析・レポート(年次帳票)→ Phase 3
Phase 1は月次の最低限帳票のみ
-10%圧縮率
ラフ予定の書き込み → Phase 2
Phase 1は備考メモ運用で代替
-6%圧縮率
荷台積載位置UI → Phase 2
Phase 1は文字列/ドロップダウン管理
-4%圧縮率
馬の輸送履歴表示 → Phase 3
データ蓄積後に価値が出る機能
-3%圧縮率
入金消込の自動判定 → Phase 2
Phase 1は完全一致のみ対応
-3%圧縮率

PHASE 1 初期構築コスト

100
/ 100(基準)
マスト機能(固定)51
Phase 2・3へ移動-49
数値は構築費を100とした概算です。すべて移動しても初期構築は約半分が残ります(=それだけ中核が重い案件です)。
未精算残業計算(D4)→ Phase 2
Phase 1は固定残業込みの簡易集計で運用
-20%圧縮率
帳票の作り込み → Phase 2
Phase 1はPDF1種+月次給与一覧に絞る
-9%圧縮率
フェリーロード精算(D5)→ Phase 3
本業務外の福利厚生機能。後フェーズへ
-10%圧縮率
TKC入力支援のコピーUI → Phase 2
Phase 1は一覧表示のみ(CSV出力可)
-6%圧縮率
リアルタイム計算UI → Phase 2
Phase 1は保存時に再計算する方式
-4%圧縮率

PHASE 1 初期構築コスト

100
/ 100(基準)
マスト機能(固定)51
Phase 2・3へ移動-49
数値は構築費を100とした概算です。CSV取込・月次給与集計など中核は固定のため、Phase 1でも約半分が残ります。
おすすめの初期構成:受発注は「配車ボードフルUI・ラフ予定・年次帳票・履歴」を後フェーズへ、給与は「未精算残業・帳票拡充・フェリーロード精算」を後フェーズへ回す構成。両システムとも初期コストを3〜4割程度圧縮しつつ、現場運用は問題なく開始できます。
NEXT STEPS
ネクストステップ
本提案は概算ベースです。Phase 1のスコープを一緒に確定し、正式お見積りに進みます。

Phase 1スコープの確定

本資料の「マスト機能+初期構成」をベースに、Phase 1に含める機能を協議のうえ確定します。

未確定事項のヒアリング

機能概要書に記載の未確定事項(月平均所定労働時間、CSVフォーマット、コード体系統一、データ移行範囲等)を確認し、見積前提を固めます。

確定スコープでの正式お見積り

Phase 1の確定スコープに対し、正式お見積りをご提示します。Phase 2・3は運用開始後に改めてご相談します。

契約・Phase 1構築の着手

要件定義/ディレクションサポートと並走しながら、Phase 1の構築に着手します。

本提案に関する前提・留意事項
・本資料の圧縮率(%)は各システムの構築費を100とした概算イメージであり、確定見積りではありません。要件確定後に増減します。
・「Phase 2・3へ移動」は機能の廃止ではなく、構築時期の調整です。各フェーズは別途お見積りとなります。
・CSV仕様変更/帳票追加/月次締めルール変更/プラグイン制限に起因する追加対応/JS追加開発は、別途お見積りとなる場合があります。
・実装はkintoneおよび対象プラグインで実現可能な範囲とし、制約がある場合は代替案をご提案します。
・データ移行およびマニュアル等の記載外ドキュメント作成は、別途お見積りとなります。
PROPOSAL DRAFT